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特別医療法人 栄光会 栄光病院
所在地
福岡県粕屋郡志免町別府723
診療科目
内科 外科 循環器科 消化器科 整形外科 呼吸器科 神経内科 心療内科
泌尿器科 肛門科 麻酔科 リハビリテーション科 ホスピス外来 ペインクリニック
診療時間
9:00~12:30 13:30~17:00[予約制]
17:00~20:30[一般診療]
但し急患の際はいつでもご来院ください
病院機能評価認定 救急告示病院
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アビタシオン博多の協力病院である特別医療法人 栄光会 「栄光病院」。
九州で初めてホスピス(終末期医療)を導入したことで知られる栄光病院は、05年11月に現在地へ移転しました(旧施設は系列診療所「亀山クリニック」として診療を継続)。
アビタシオン博多から車で約15分という場所にある、志免町別府の同院をお訪ねして、藤江良郎理事長先生に「癒し癒され、癒されつつ癒す」という医療理念や、実践されている「地域の開業医の先生方との"横の連携"を生かした総合診療」などについて、お聞きしました。
患者様と私たちの関わりあいの中で
「癒し癒され、癒されつつ癒す」医療を実践しています。
栄光病院の医療理念は、「癒し癒され、癒されつつ癒す」というひと言で表すことができると思います。たとえば、「がんの治療」では一般的に、「治るんだ。治るんだ」ということで、一方的に治す、「生かし続ける」方向へと向かいがちです。この場合、治らないと分かった際に、患者様に訪れるのは「絶望」です。当院では、もちろん患者様には治っていただきたいけれど、治らない場合も含めて、「私たちとの関わりあい」のなかで医療を行っています。患者様と一体になって、互いに「癒し癒される」関係を築いていく。患者様が癒されるということは、私たちが癒されるということでもあるのです。栄光病院では、名札に肩書きをいっさい書いていません。「癒し癒される」関係において、患者様に相対するのは、理事長であったり、正看護師あるいは準看護師であったりするのではなく、ひとりの人間であると思うからです。十字架を掲げ、キリスト教精神を土台として設立された栄光病院ですが、もし患者様が私たちに救いを求めるなら、宗教や国籍あるいは民族などといったすべての違いを乗り越えて、その方は何としても救われなければならない。そのために、矛盾した関係にある患者様と医療に携わる者が、悩みや痛み、苦しみをともにし、ともに「癒し癒されていく」ことこそ、西田哲学に学んだ「矛盾的相即の関係」と呼ぶべきものなのです。
いのちの質を高める、全人的ケアの観点から
開院以来「ホスピスケア(終末期医療)」に取り組んでいます。
栄光病院では、患者様一人ひとりを「全人的」に診る「総合診療」ということをたいせつにしています。この全人的医療の一環として、昭和61年4月の開院以来、ホスピスケア(終末期医療)に取り組んでいます。「ホスピス」とは、死を迎えようとしている末期患者様とその家族に対して、その生命の質を高めるべくなされる全人的ケアのこと。全人的ケアのめざすところは、ひとりの人間を生まれてから死を迎えるまで時系列的にケアするばかりでなく、最後まで喜びをもって人生を生き抜いていただくための医療を行うことです。
地域に開かれた"横の連携"を生かした総合医療を展開しています。
栄光病院は、地域に開かれた病院として医療に取り組んでいます。これも患者様を「全人的」に診る「総合診療」の立場に基づくもので、開放型病院である当院には70名におよぶ地域の開業医の先生方が登録をされています。外来の患者様は、(ホームドクターである)開業医の先生方に積極的にお帰しして、当院は、入院、時間外、救急、重症、紹介などの患者様を中心に診療をしていく。そうした地域医療ネットワークのもと、当院には何でも気軽に相談できる診療科を整え、たとえば複数の病気を抱えた患者様が、病院内や他医院を転々とすることや、複数の診療科で出された薬を一緒に飲んでも安全かと心配されたりすることのないようにしています。このような地域の開業医の先生方との「"横の連携"を生かした総合診療」なら、複数の目で患者様を診ながら、同時にひとりの医師が、ひとりの患者様を責任をもってトータルに診ていくことが可能なのです。
さらに当院は、アビタシオン博多など高齢者施設との連携をいっそう深め、地域における訪問診療、在宅医療にもより力を入れていきたいと考えています。
また、マンションデベロッパーとの連携により、マンション一戸一戸と当院をダイレクトに結んだ「電話相談システム」も動きだしており、地域の人々とともに歩み続ける〝健康支援システム〟の構築にも挑んでいます。